2021年度後期  開講講座 11月3日(水・休) 13時30分~(開場13時)

ロシア十月社会主義革命104周年記念集会
ドイツ民主共和国(DDR  通称:東ドイツ)
『世界の河は一つの歌をうたう』上映
(監督=ヨリス・イヴェンス、1954年製作)


3月5日㈯
2022年国際婦人デー東京集会
※詳細は追ってお知らせします。

1、国境を越える人民連帯の道を探る
 
「万国の労働者団結せよ!」は『共産党宣言』締めくくりのスローガン、「万国の労働者と被抑圧民族団結せよ!」はコミンテルン第2回大会のスローガンだ。こんにち、このスローガンが切実に問われている。それは、帝国主義と不可分の植民地主義をあぶり出さずにはおかない。侵出企業・略奪文化財・日朝関係、これらのテーマから、帝国主義と植民地主義の歴史と現状を問い、国境を越える人民連帯の思想を掘り起こす。
①12月1日㈬ 韓国サンケン労組の闘いとの連帯
講師=大畑龍次(韓国サンケン労働組合を支援する会) 
②1月15日㈯ 植民地・占領地から略奪した文化財の返還を
講師=五十嵐 彰(慶應義塾大学非常勤講師)
③3月19日㈯ 『康ソンセンニムと学ぶ朝鮮と日本の2000年』(スペース伽耶)を上梓して
講師=康成銀(朝鮮大学校朝鮮問題研究センター研究顧問)

2、「新しい資本主義」はねとばす戦闘的労働運動の前進を!
 この国の労働現場は、労働組合がまったくないか、あっても大方は、資本に屈従する労資協調主義に席けんされている。しかしそれでも、闘う労働組合運動は厳然と存在する。困難をはねのけ闘っている労働組合の過去と現在から学び、労働者として闘う思想をわがものにしていこう。

①11月24日㈬ コロナ禍のなかの労働運動
――社会を変えるのは労働者だ!
講師=須田光照(全国一般東京東部労働組合書記長)

②12月15日㈬ 美々卯争議とスラップ(恫喝)訴訟
――労働組合つぶしをゆるすな 
講師=北健一(出版労連書記次長)
③1月8日㈯ 1970年代の労働者文学を読み、考える
――『ルポ闘う全逓労働者』(1980年)を題材として
報告=三上広昭(労働者文学会幹事)


3、国際的視野を培おう
 諸国人民の経験から学ぼう

 
マスメディアは労働者人民の目を曇らせる。資本家階級の隠すことのない階級意識に裏打ちされた「情報」が人びとに連日注ぎ込まれる。帝国主義の攻撃に抗しプロレタリア国際主義を堅持し諸国人民は闘っている。ひとたび苦闘する諸国人民の闘いの真実を紐解けばそこからわれわれは数多くのことを学ぶことができる。
①11月13日㈯ 『もうひとつのアフガニスタン カーブル日記・1985年』(42分)上映
②12月4日㈯ サンディニスタ革命の歴史と現状
――2021年11月大統領選を終えて
講師=クラウディア‐ペレス‐ロペス  ニカラグア臨時代理大使
③1月18日㈫ 世代を継いで社会主義建設を続けるキューバ
――キューバ共産党第八回大会を終えて
講師=富山栄子(国際交流平和フォーラム)
④2月12日㈯ 朝鮮労働党第8回大会から1年、いま朝鮮は
――代を継いで社会主義を建設する人びと
講師=金淑美(『朝鮮新報』記者)

4、ソ連崩壊から30年後の現代世界と中国

 
ソ連崩壊から30年後の現代世界を襲っている米中の予測不能な対立の顕在。なかでも嫌中感情を煽っている根幹には米国の台湾政策がある。十月革命の地における社会主義建設の経験、その要となる計画経済システムの改革に向けた試練から学ぶべき教訓とは? 市場化後の中国の転換プロセスも、社会主義の命運を決する困難な課題に対峙。いま習近平指導部が進める「共同富裕」も未来を見据えた構想のなかにある。
①12月18日㈯ ソ連崩壊から30年、ソ連における計画
        経済システムの教訓と課題〈序論〉
講師=山下勇男(社会主義理論研究)
②2022年1月29日㈯ 米中対立の現状をどうみるか
――中国共産党第20期全国代表大会を前にして
講師=岡田 充(共同通信客員論説委員)
③2月19日㈯ 台湾問題とは何か?
――ポスト植民地問題と東アジアグローバル冷戦の角度から
講師=丸川哲史(明治大学教員)

5、日本の短編小説を読む

講師=立野正裕(元明治大学教員)
 
今期は近刊の『日本文学の扉をひらく 第二の扉・踏み越えた人たちの物語』(立野正裕著、スペース伽耶)の合評会をまずひらきたい。本書に収録されている五編の短編はいずれもハウズ講座で取り上げられたものである。
 第二回以降の三編はプロレタリア文学の秀作であるのみならず、こんにちの変革運動を担う者が依然対峙すべき内的困難および課題を扱っており、熟読し、熟考し、意見を交わすのにふさわしい主題である。

(開始時間は各回とも午後6時30分)
①12月8日㈬ 『日本文学の扉をひらく 第二の扉・踏み越
        えた人たちの物語』合評会
②1月26日㈬ 宮本百合子「乳房」
(『一九三二年の春・刻々・小祝の一家・乳房』新日本文庫)
③2月16日㈬ 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
(『葉山嘉樹短篇集』岩波文庫)
④3月16日㈬ 島木健作「第一義の道」
(『第一義の道・赤蛙』講談社文芸文庫)
※入手困難な作品は、HOWS事務局までお問い合わせください。

6、中野重治『むらぎも』を読む

 長編小説『むらぎも』は1954年に上梓された。小説の時制は1926年4月から1927年3月に相当する。それは日本プロレタリア運動の興隆期と重なる。主人公・片口安吉は、金沢の旧制高校を卒業して東大に入学、進歩的な学生団体「新人会」の会員となる。「むらぎも」は「群肝」と書き、五臓六腑を意味するように、作中にはさまざまな事象がむらがっている。それらを丸ごと引き受けようとする者には、小説に提起された問題群と現在との繋がりが、切実に意識され始めてくるのではないだろうか。
※このシリーズは、受講生が分担して報告を行ないます。各回の報告者は調整中です。
※『むらぎも』は、新潮文庫、講談社文芸文庫で入手可能です。その他のものを含め、版は問いません。


①11月27日㈯ 範囲:第1章~3章
②1月12日㈬ 範囲:第4章~6章
③2月23日(水・休)範囲:第7章~10章
④3月26日㈯ 全体の総括

7、この人にきく
①11月6日㈯ 満州事変勃発から90年
――清算されない歴史を考える
講師=纐纈 厚(明治大学特任教授)
      
②12月11日㈯ 在日コリアン学生たちに学びの権利を!
――朝鮮学校「排除」攻撃とコロナ禍に抗して(仮題)
講師=朴京子(公益財団法人在日朝鮮学生支援会代表理事)