2022年度前期 開講講座 5月7日㈯ 13時00分~15時30分 ウクライナ情勢と朝鮮 講師=高演義(コヨンウィ) (朝鮮大学校客員教授) 1.朝鮮と向きあう思想と実践 日本と朝鮮の関係は〈唇歯の関係〉と言われるが、その実態はけっして平等・互恵の関係ではなかったし、いまもない。未来を創りだすためには、過去のあり方を問い、その克服をめざす現在の実践のなかでしか、豊かな未来は育みようがない。その実践をうながす思想を鍛えよう! ①5月7日(土) ウクライナ情勢と朝鮮 講師=高演義(朝鮮大学校客員教授) ②7月23日(土) 映画『私はチョソンサラムです』上映 (2回) 講師=長谷川和男(朝鮮学校無償化排除に反対する連絡会共同代表) ③7月31日(日)『康ソンセンニムと学ぶ朝鮮と日本の2000年』(スペース伽耶)を上梓して 〈夏季セミナー〉 講師=康成銀(朝鮮大学校・朝鮮問題研究センター研究顧問) ④9月10日(土) 日朝平壌宣言から20年―― 拉致問題の現在 講師=髙嶋伸欣(琉球大学名誉教授) ⑤9月24日(土) <フィールドワーク> 東京朝鮮中高級学校 学校沿革展示室を訪問 ―― 在日朝鮮人のハッキョ(学校)にかける思いを知ろう! 案内=金哲秀(朝鮮大学校・朝鮮問題研究センター副センター長) 2.声をあげよう! ともに闘おう!―― いま労働者・労働組合に必要なもの 日本のサンケン電気資本による韓国サンケンの偽装廃業は、闘う労働者・労働組合を嫌悪し、生産点から排除しようという悪質な攻撃だ。弾圧に負けず、コロナ禍も国境も乗り越える、闘う労働者・市民の国際連帯をさらに強めよう。日本の政府・独占はフリーランスを「保護」することで「雇用によらない働き方」を拡大しようと目論む。しかし、フリーランスは“生身の働き手”。取引上のルールだけでは仕事と暮らしを守ることはできない。“生身の働き手”であることによって生じる問題・困難をカバーするための保護こそが必要だ。 ①5月28日(土) 韓国サンケン労組の闘いと尾澤さんの裁判闘争勝利をめざして 講師=尾澤孝司(韓国サンケン労組を支援する会事務局次長) ②6月8日(水)「フリーランス保護法」制定の動きをどう見るか 講師=杉村和美(出版ネッツ執行委員・編集者) 3.西側帝国主義による国際法秩序の解体 ソ連「崩壊」後、歯止めのなくなったアメリカを中心とする西側帝国主義諸国はユーゴスラヴィア、アフガニスタン、イラク、リビア、シリアと侵略戦争を繰り返し、国際法秩序の完全な解体を進めた。現在のウクライナ事態をまねいた最大の要因もここにある。日本もまた西側帝国主義の一員であり、わたしたちはあらためてこのことを想起する責任があるのではないか。 ①6月14日(水) ユーゴスラヴィア 講師=富山栄子(国際交流平和フォーラム) ②7月31日(日) 『ドンバス―2016ドキュメンタリー 』(監督:アンヌ=ロール‐ ボネル)上映予定〈夏季セミナー〉 ③9月6日(火) アフガニスタン・イラク戦争 講師=富山栄子(国際交流平和フォーラム) 4.日中国交回復50年の今年、日中関係の未来を探る 今年は、日本と中国が国交を回復して50�年となる。ウクライナ情勢、混迷を深める米中対立、「台湾有事」を煽り日米軍事同盟の深化に走る自公政権は、日本と中国の関係に暗い影を落としている。日中関係は、世論動向をみたとき戦後最悪の状態にある。今講座では、日中友好運動の経験の教訓、現代中国における「民族」と「階級」の関係の再考をとおして、日中関係の未来を探る。 ①7月9日(土) 日中友好運動の体験から 講師=村田忠禧(神奈川県日中友好協会・横浜国立大学名誉教授) ②7月30日(土)『中国貧困地区・大涼山―日本人監督が見た現代中国の〝多様性〟』(監督:竹内亮)上映予定〈夏季セミナー〉 ③7月30日(土) 日中関係の未来のために 〈夏季セミナー〉 講師=浅井基文(国際政治学者) ④8月27日(土) 現代中国における「民族」と「階級」の関係 ―― 中国共産党第20回党大会を前にして 講師=羽根次郎(明治大学教員・中国近現代史研究) 5.日本の短編小説を読む 講師=立野正裕(元明治大学教員) 戦前期から戦後までの日本近現代文学に、あくまでも文学の可能性を探求しつつ、素朴な浪漫主義を乗り越える鋭い現代的視点と想像力を駆使し、短編小説に新たな感受性を結実させた傑作群のなかから、代表作として五編を選んだ。奮ってご参加ください。 (開始時間は各回とも午後6時30分) ①6月22日(水)葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」と「淫売婦」(共に『葉山嘉樹短篇集』岩波文庫) ②7月13日(水) 中島敦「李陵」(『李陵・山月記』新潮文庫) ③8月24日(水) 黒島伝治「渦巻ける烏の群」(『黒島伝治作品集』岩波文庫) ④9月14日(水) 大岡昇平「捉まるまで」(『俘虜記』から) (『俘虜記』新潮文庫) 6.運動論としての「転向」―― 中野重治の評論・小説から考える 今期は前期に引き続き中野重治(1902 ~ 1979年)の仕事を検討する。第1回では、転向という「消えぬ痣(あざ)」を抱えつつ「日本の革命運動の伝統の革命的批判」へ加わることを誓った『「文学者に就て」について―貴司山治へ』と宮本百合子の転向文学批判『冬を越す蕾』を取り上げる。第2・3回では、中野のいわゆる「転向小説五部作」から三作品を選んだ。なお本シリーズの表題は、児玉明『運動論としての「転向」―続・『村の家』論のための一視点』(『社会評論』No.94〔1994年4月1日〕)に依る。児玉明は文芸評論家・湯地朝雄のペンネーム 報告=HOWS受講生(各回の報告者は調整中) ①6月4日(土) 『「文学者に就て」について』と宮本百合子『冬を越す蕾』 ②7月20日(水) 『第一章』と『鈴木・都山・八十島』 ③9月3日(土) 「村の家」 ※講座の開始時間は、7月20日は18時45分から、他の2回は13時からです。 7.この人にきく ①5月14日(土) 沖縄復帰50年の現実(仮題) 講師=明真南斗(あきら まなと)(『琉球新報』記者) ②6月11日(土)改憲勢力優勢の状況下、どう反戦平和の闘いに取り組むか 講師=飯島滋明(名古屋学院大学教授) ③7月2日(土) 「原発事故避難者訴訟」の勝利とこれからの課題(仮題)̶̶汚染水の海洋放出、がんの多発、等 講師=國分富夫(「相双の会」代表) ④8月6日(土) 在日同胞社会をみつめて―― 記者活動40年のなかで 講師=琴基徹(クムキチョル)(『月刊イオ』前編集長) 聞き手=土松克典(HOWS事務局) |