HOWSで学ぼう
抵抗と変革を志すひとびとへ


●朝鮮半島と沖縄そして日本と世界の平和を!
 いま、核戦争の危機を回避するため、南北和平に向けて朝鮮と韓国の懸命な努力と血のにじむような闘いが実を結ぼうとしています。今年4月の南北首脳会談において「板門店宣言」が署名され、6月には史上初の朝米首脳会談で朝米共同声明が発表されました。この歓迎すべき出来事を前にして、あらためて、わたしたちは朝鮮半島の民族分断の悲劇を引き起こした責任は、日本の戦前の植民地支配と今日もつづく差別と分断政策、そして米国の侵略行為にあることを確認しなければなりません。他方で、米国のイラク侵略を端緒とした中東における戦争は、膨大な死傷者と難民を生み出し、危機は深まるばかりです。ここにも欧米各国の過去から現在に至る植民地主義が大きく影を落としています。
 沖縄知事選では、辺野古新基地建設に反対する玉城デニー氏が勝利しました。その勝利の意味を、わたしたちは沖縄の歴史を学びながら深く理解しましょう。

●消費されるニュースに流されず、自分で考えよう
 社会全体に目を転じると、人類史上最悪の福島原発事故を引き起こしておきながら、各地で原発の再稼働が進められ、沖縄では県民の意思を無視して米軍基地の建設が強行されようとしています。集団的自衛権の行使容認の安保法制、共謀罪など、憲法に記された平和と人権の原理を破壊し、新たな戦争を準備するかのような法整備が進められ、明文改憲により自衛隊の海外での軍事活動が公然とおこなわれようとしています。また天皇の「代替わり」を契機とした「国民」意識の統制は、思想信条の自由を押しつぶし、労働法制の改悪や社会保障の削減はわたしたちの生活基盤を根本から堀りくずしていくでしょう。
 そういった状況のなかで、わたしたちは、「自分たち自身で社会のさまざまな問題を克服していこう」という考えや姿勢から、だんだんと無関心や諦めへと誘導されているのではないでしょうか。疑問を感じて立ち上がった人びとも、容易には変わらない現状に失望して、次第に政治に背を向け、社会問題から口を閉ざしてしまうことがしばしば見られます。
 いま、わたしたちは狭い日常生活に閉じ込められ、私的な慰めで不満を解消することがもっぱらです。膨大に提供される情報と文化を享受すること、それがわたしたちの本当の解放でしょうか? 現状を疑うことから始めましょう。


●HOWSとは?
 2000年に開講したHOWSでは、さまざまなテーマをつうじて、わたしたちが生きる21世紀の現代世界がいったいどのような姿をしているのか、そしてそれにわたしたちがどのようにかかわり、変革の担い手になりえるのかを一貫して追求してきました。HOWSは講座に参加する全員で、この社会を根底から変革する思想と文化の創造、その方法をも探求する場を創りあげることをめざしています。「講師=教える人」、「受講生=教えられる人」ではなく、ともに討論していく場です。1回の講座で問題がすべて理解でき、解答が与えられるかと言えば、必ずしもそうならないこともあります。また講座に参加したことによって、新たな疑問や課題が見つかることもあります。問題を多角的かつ、継続的に考えることができるのも、HOWS講座の魅力です。
 現代への疑問と不満を抱き、その矛盾の解決をめざし、そのための真実の思想と文化を求めるあなたの参加を待っています!